日本近代史と戦争を研究する
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高橋哲哉『靖国問題』第五章・おわりに
第五章 国立追悼施設の問題―問われるべきは何か

この章の展開はいささか複雑です。
少し読みづらいかもしれません。

新しい国立追悼施設の可能性、および「千鳥ヶ淵戦没者墓苑」が考察されますが、著者はどちらに対しても楽観的な態度はとっていません。
著者は新しい国立追悼施設が「第二の靖国」になるおそれを力説します。

「国民国家」は「潜在的な戦争状態にある国家」である。
真に戦争との回路を断ち、「戦争責任認識と非戦・平和主義を明示した追悼施設の建設に日本国家が踏み切るためには、日本国家はすでに戦争責任認識と非戦・平和主義とを確立していなければならない」(216頁)。

反戦平和主義の国立追悼施設を建設し、それにより国家を反戦平和主義へと変容させる。それは不可能である。それとはまったく逆で、まずすべきなのは、国家が戦争責任をきちんと果たし、憲法九条を現実化し、実質的に軍事力を廃棄することである。
重要なのは「施設そのものではなく施設を利用する政治である」(226頁)。
というのがこの章の結論です。


おわりに

まず石橋湛山の靖国神社廃止論が紹介され、靖国神社廃止論と非武装国家論との関連性が確認されます。

そして最後に「靖国問題」の解決法がまとめられています。

  1. 政教分離の徹底により「国家機関」としての靖国神社の廃止。国家と神社の癒着を断つこと

  2. 靖国神社は合祀取り下げを求める遺族の要求に応じること

  3. 近代日本のすべての対外戦争を「正戦」であったと考える歴史観の克服

  4. 「第二の靖国」の出現を防ぐために、憲法の「不戦の誓い」を担保する脱軍事化に向けて不断に努力すること




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コメント
この記事へのコメント
高橋哲哉氏の『靖国問題』読みました。靖国問題そのものに関心があるので寄ってみました。
2005/07/25(月) 23:51:05 | URL | kikyosan #-[ 編集]
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高橋哲哉さんの<font color=red>『靖国問題』</font>(ちくま新書・2005年4月)について、最近、幾つかのコメントを目にした。『諸君!』(2005年9月号)掲載の<font color=blue>潮匡人「高橋哲哉『靖国問題』 <感情の錬金術>を嗤う」</font>、『
2005/08/10(水) 11:11:09 | 松尾光太郎 de 海馬之玄関BLOG
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