日本近代史と戦争を研究する
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朝まで生テレビ 靖国問題 討論要旨 1
2001年8月4日「激論!靖国問題ってなんだ ?!」

司 会 :渡辺 宜嗣
進 行 : 丸川 珠代・石井希和

パネリスト:
遠藤誠(弁護士)
王 智新 (宮崎公立大学教授)
大原 康男(國學院大学教授)
姜 尚中 (東京大学教授)
工藤 雪枝(ジャーナリスト)
清水 信次(ライフコーポレーション会長)
辻元 清美(社民党・衆議院議員)
西尾 幹二(電気通信大学名誉教授)
平沢 勝栄(自民党・衆議院議員)
ヒールシャー・ゲプハルト(元南ドイツ新聞極東特派員,神奈川大学教授)
水島 朝穂(早稲田大学教授)
百地 章 (日本大学教授)
※以下は、討論の要旨であって、すべての発言を忠実に再現したものではありません。また時刻は大体の目安です。

1:14 スタート

(司会者は、討論の手始めに、各パネリストに小泉首相の靖国参拝の賛否を尋ねた)


西尾幹二
参拝すべき。多くの歴代首相が公式参拝してきた。合憲である。外交問題化するのは、中国の対日政策が変わったからだ。

遠藤誠
法律家・歴史研究者・仏教者、自分のいずれの立場からみても、小泉首相は公式参拝すべきではない。私は戦没者遺族であるが、靖国には参拝しない。

百地章
参拝してもらいたい。A級戦犯合祀など憲法問題はすべてクリアできている。

水島朝穂
1985年の中曽根参拝をめぐる判例からみても、公式参拝は違憲の疑いがある。

大原康男
参拝すべき。判例となるのは、主文の結論のみ。アジアでも、インド・ミャンマー・スリランカなどの閣僚が参拝している。

姜尚中
小泉首相は、名誉ある撤退をすべき。中国政府はむしろ民衆のナショナリズムを抑えている。

辻元清美
国内・外交・社会・政治の四つの問題がからみあっている。

平沢勝栄
靖国問題は、中国の外交カードであって、おびえる必要はない。参拝は遺族の希望だ。

王智新
中国の靖国問題に対するスタンスは一貫しており、60年代から批判している。

工藤雪枝
公人として参拝すべき。日本の国に殉じた英霊に感謝することは当然。

ヒールシャー・ゲプハルト
犠牲者の側からすると、参拝は挑発的な行為である。

清水信次
明治以来の歴史を再検証する時期に来ており、単に靖国問題だけを論じても仕様がない。


2:18
(一巡し、クロストークに入る)



極東軍事裁判を首相が否定することは、戦後日本の前提を根本から覆すことになる。

大原
サンフランシスコ講和条約第11条にある「裁判」という文言は、「判決」とあったものが最終的な調整でそう変わったもので、裁判すべての受諾を意図するものではない。

工藤
昭和28年の衆議院決議では、国内ではA級戦犯という概念を認めないとしている。

辻元
日本は、講和条約から国際社会に復帰している。それを破棄すればいいと言うのか。

遠藤
日本をめちゃくちゃにした者をなぜ、神として祀るのか。

西尾
日本列島には列強が忍び寄っていた。不幸にも混乱を極めたが、日本がやったことは間違いなかった。

遠藤
戦前、満蒙が生命線とさかんに言われたが、戦後、朝鮮や台湾、樺太などを無くしても、日本は繁栄している。

渡辺
なぜA級戦犯は合祀されたのか。

西尾
日本に迷いはなかった。スガモプリズンには慰問がなされており、社会党も自民党もA級戦犯を一緒に戦った同志とみている。

平沢
A級戦犯は国内的には犯罪者ではない。遺族年金・恩給も支給されている。

工藤
極東裁判は、罪刑法定主義を無視している。

水島
事後法的な側面が確かにある。しかし、極東裁判によって、それ以後の国際的枠組みが出来ている。

西尾
「共同謀議」論は、成り立たない。


では日本の政治の最高指導者は、誰なのか。

大原
中国は、A級戦犯をはずしたら、それで納得するのか。
次はB・C級に来るに決まっている。


最低限、A級戦犯は中国人の感情として、我慢できない。

平沢
昭和54年にA級戦犯合祀が公けになった時点でなぜ抗議しないのか。


抗議した。中国政府の努力を無視している。

渡辺
中国にとって、総理が参拝することのどこにポイントがあるのか。


A級戦犯を合祀しているところに公式参拝することが問題である。


一宗教団体が特権的に、これだけ疑義のあるようなことをやっていて、亡くなった人は本当によろこぶのか。

水島
「忠魂」になるプロセスは非常に特殊。そこでは魂のセレクションが行われる。一口に日本人と言うが、入りたくない人が軍服を着たまま入れられて、魂を拘束される。

辻元
お墓と宗教施設は別。アーリントン墓地はお墓。靖国神社は宗教施設であって、同じように扱うことはできない。

百地
アーリントン墓地は宗教施設である。仏教徒もイスラム教徒も、ユダヤ・キリスト教式で祀られている。

辻元
アーリントンは政府の施設である。すべての宗教の自由が認められており、ヒンズー教でやりたいと言えば、やってくれる。

工藤
無名戦士の墓は、階級・宗教・所属が一切わからない方が、一つの戦争につき一体だけ祀られていて、四体しかない。それはユダヤ教・キリスト教でやっている。

辻元
一宗教法人と国の施設であることは、全然ちがう。

百地
靖国神社は宗教法人になりたくてなったわけではない。

清水
国民の多くは、靖国神社が単なる宗教法人だとは思っていない。靖国のことは、日本の国内問題であって、外からとやかく言われたくない。中国・韓国からの批判があるが、それは100年経たないと解決しない。

西尾
政教分離についての日本の憲法解釈は、異常なくらいフランスのそれに偏っている。あまり厳密なことは言わないほうがいい。

渡辺
戦前、陸海軍省の管轄下にあったということは、靖国は軍の施設か。

工藤
軍の施設ではない。

辻元
では、靖国神社は戦前、どういう機能を果たしたのか。

工藤
日本人の精神の礎であり、軍国主義とは関係ない。

辻元
A級戦犯には、戦争責任がある。

工藤
A級戦犯だけに、限定することはできない。

辻元
多くの犠牲者が出ているのに、そのように言って、日本はやっていけるのか。

平沢
亡くなった人を鞭打たないというのが、日本の考え方。中国は逆で、考え方の違いが根底にある。


西郷隆盛らを賊軍としていることと矛盾している。


本来の神道の伝統は、亡くなった人間すべてについて哀悼するものである。

大原
西郷は憲法発布のときに名誉回復している。日本には平将門をも祀るという文化の違いがある。

渡辺
中曽根首相は中国から批判を受けて、なぜ参拝を止めたのか。

平沢
後藤田元官房長官に話しを伺うと、日本と中国の関係が険悪になるのを防ぐためだという。

西尾
中曽根首相は、中国の対日戦略の変化に気づいていなかった。

ヒールシャー
日本がまるで侵略を受けたかのような話し振りである。

(観覧者の意見をはさみ、)


A級戦犯の親族が弔うのは当然である。しかし国家の最高の長が、しかも8月15日に参拝に行くことは、個人の信条とはまったく意味合いが違う。

大原
レーガン大統領がドイツのビットブルグの墓地に行くことになった際、そこにはナチス親衛隊兵士も埋葬されていることがわかった。アメリカ国民は、レーガンがそこに行くことを批判したが、コール首相が伴っていくことについては、何ら文句を言っていない。靖国問題を考える際、この事例が一番参考になると思う。

ヒールシャー
コール首相は、その準備段階の時点で、親衛隊兵士の墓があることを知らなかった。すべてが決定してから、わかった。

(つづく)
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